飲食店 / 囲炉裏導入時の法規制の概要
◆防火上の規制について
住宅と異なり、不特定多数が出入りする飲食店には厳しい制限があり、「改装工事」や「既存店への追加設置」もすべて対象となります。法規制は非常に複雑ですので、まずは設計士や設備士さんにご相談いただくことになりますが、ここでは最低限どんな規制を確認する必要があるのか、あらかじめお知り置きください。 囲炉裏での炭火使用に関する法規制(特に火災予防条例)は各自治体(地域)独自のものが多く、全国一律ではありません。そのため、契約・着工前に必ず市区町村の「建築指導課・消防署・保健所」へ事前相談を行ってください。加えて、商業施設やテナントビル、商店街などの独自の管理規定(規約)も確認する必要があります。
1) 建築基準法・同施行令 / 建築指導課 にて
囲炉裏(炭火)を使用する厨房や客席には、換気設備(給気・排気のバランスなど)、内装制限(壁や天井への不燃材料の使用など)、ダクト火災を防ぐための防火規制(防火ダンパーやダクトの材質・厚みの基準など)など、多くの規制があります。 ※飲食店においては、一般的な住宅(戸建て)の厨房に適用される「国土交通省告示225号(火気使用室の内装制限の緩和措置)」は適用されません(商業用厨房のため原則通り内装制限がかかります)。
2) 消防法と火災予防条例 / 消防署 にて
全国共通の「消防法」と、自治体ごとに異なる「火災予防条例」があります。囲炉裏と壁の離隔距離や構造など最終的には管轄の消防署の判断となり、全国一律ではありませんので、物件を決める前、工事を始める前に、必ず管轄の消防署(予防課)でご確認ください。
3) 飲食店営業許可 / 保健所 にて
保健所では、食品衛生面(手洗い場や対面・区画の基準)だけでなく、調理場内の適切な換気設備の能力(排気フードの設置など)も審査対象となります。また、近隣への煙・臭気対策について指導が入ることもあります。工事が完了してからでは手直しが極めて困難なため、必ず設計段階の図面を持って事前相談を行ってください。
4) 独自規制 / 施設管理者 にて
法的規制以外に、商業施設やテナントビル、雑居ビルなどでは、防火、排水、および煙や臭気に対する「独自の入居規約・工事規定」を設けていることがあります。
仮に同じ建物内に既存の炭火料理店があったとしても、それは過去の基準で許可された「既得権(既存不適格など)」による特例である可能性があり、新規出店では炭火が許可されないケースもあります。必ず施設管理者に最新の規約を確認してください。