囲炉裏の法規制は各自治体(地域)独自のものが多く、一律ではありません。そのため、一般住宅でも商業施設でも市区町村の建築指導課や、消防署でご確認いただく必要があります。
ここでは全国共通部分のポイントを解説しています。
建築基準法とその下位にあたる国交省告示により定められています。
◆建築基準法施行令にて
『囲炉裏のある部屋は「火器使用室」にあたり、室内に面する部分の壁及び天井(天井のない場合は屋根)は、不燃材料又は準不燃材料で仕上げなければならない。』と規定されています。→規定は壁と天井であって、床や囲炉裏本体は含まれません。
ここがポイント!なのですが、この壁や天井の規定では伝統的な日本家屋や茶室に囲炉裏(炉)を設けることが、事実上困難になってしまい日本の伝統文化が守れなくなるなどの理由により、下記の国交省告示225号による「緩和措置」が告示されています。この規定の範囲外であれば、条件により壁と天井に一般材を使うことが可能になっています。
◆国交省告示225号(四 いろり)による緩和措置にて 平成21年2月27日交付
下図の範囲外の壁及び天井の材料は、建築基準法施行令の不燃材料又は準不燃材料に限定されない、という緩和措置がこの告示の内容です。
緩和条件
〇一戸建て住宅に限る
一戸建て住宅に限定した告知ですので、飲食店などの商業施設などは緩和されません。
〇長幅が90cm以下のいろりに限る
いろりの木灰面(炭火を置くことのできる部分)の長辺が90cm以下という条件があります。
90cmを超える大きな囲炉裏は火力が強いものと想定でき、緩和措置がなく、壁と天井(屋根)に不燃材料又は準不燃材料を用いる必要があります。
〇緩和範囲による規定 →下図参照
下記の範囲外が緩和され、特定不燃材・難燃材料等に限定されません。
(特定不燃材料の範囲)
いろりの端の各点を水平方向に95cm、垂直上方に130cmの範囲内の壁(回り縁、窓台その他これらに類する部分を含む)と天井を、共に間柱と下地も含めて特定不燃材料にしなければなりません。
(難燃材料等の範囲)
いろりの端の各点を水平方向に150cm、垂直上方に420cmの範囲内の壁と天井の仕上げを難燃材料等にしなければなりません。
★よくある勘違い!
この告示による範囲内の囲炉裏本体や床材に、不燃材料又は準不燃材料を用いらなければならない!と勘違いされる方が多いのですが、この告示はそもそも、壁及び天井(屋根)の規定であって、囲炉裏本体や床面の材料を制限するものではありません。
そのため防火上の安全面を考慮していれば、囲炉裏の框(炉縁)に一般的な木材を用いたり、床材に昔ながらの床板や畳を用いることを制限するものではありません。
全国共通の消防法と自治体ごとに異なる火災予防条例があります。
そもそも炭火の使えない地域もあり、各自治体による特有の条例によりますので、まずはもよりの消防署でご確認ください。特に不特定多数の出入りのある商業施設は、法規制以外にも管理上の様々な安全対策が必要となりますのでよくご確認ください。
商業施設、テナントビル、マンションなどの独自規制があり、囲炉裏を設置できないことも多々あります。
商業施設内の古い店舗では、既得権で炭火の使用を特例的に認められていることもあり、同じ建物内に炭火料理店があるからといって、炭火が使えるとは限りません。
以下法規制ではありませんが、重要ポイントです!
常時換気すること
一酸化炭素(CO)中毒は人命にかかわります。
炭火からは木炭の種類に関わらず、絶えず一酸化炭素が放出されますので、炭火使用中は常時換気が必要です。